First show in London

かなり遅ればせながら、今月頭にあった初ロンドンライブのご報告。
昔留学中はよく弾き語りでライブをしていたが、学生じゃないバンドメンバーとライブしたのは初めて。またこちらでマネジメントと一緒に動き出してから初のパフォーマンスでもある。
会場は、お洒落なパブ。ライブエリアがバーと分かれているので、飲みながら大声で話す人々の声をかき消すようにオアシスを歌う系の通常のパブライブよりも良い環境。小さなステージとPAシステムもあり、ライブスペースは50人入ればパンパンなぐらいのこじんまりした大きさ。
セットリストはイギリスでリリースしたEPの中から、St.Martin, Calling, Business Trips, Levels, Save Youの5曲。

Very belated notes about my first gig in London in the beginning of this month. I used to gig around London with just my guitar before, but this was my first time to play with a band, and also first performance since I started to team up with a management in the UK. The venue, the Islington, was a nice cozy cafe, and I had many memories in Angel because I used to live there 10 years ago. I loved the area; close enough to both central London and the East End. Setlist was 5 songs from the released EP: St.Martin, Calling, Business Trips, Levels, Save You.
小さな会場ながら、始めはとても緊張してしまったが、最後の曲になってやっとほぐれてきた。初めてのライブなので自己紹介を兼ねて、衣装とMCで心がけたことがあった。衣装は、日本から持って帰って来た着物と、ヴィンテージのデニムジャケットを合わせたリメイク。着物を着てライブをするとコスプレチックになってしまうので、日本人らしさをアピールしつつも、その中間のイメージをオリジナルな衣装で表現してみようと思った。またMCも、東洋人に親近感を持ってもらうために、ライブ会場のエリアの話(実際に大学生時代に住んでいたエリアで馴染みがあること)またイギリスのコメディーの話(日本人なのにイギリスのコメディー好きアピール)を取り入れた。外国人が日本のお笑い好きと言えばウケるように、イギリスでもコメディーは庶民文化の大きな要素。

Though it was a small venue I got very nervous at first, but the audience gave me a welcoming support. I had my mind set on focussing on one thing other than the performance, which was to deliver a ‘relatable’ impression. A Japanese playing in a British pub might seem a bit exotic, so I wanted to bridge that foreign vibe. I wore vintage kimonos sewed with a denim jacket…kind of a hybrid mix of East meets West garment. Another thing was to talk about British comedy, because humor is the best way of feeling culturally connected.
そんなかんじでライブを進めていく中で、予想以上に観客側から温かい声援があったのが印象的だった。日本のライブのお客さんの優しさが半端ないので、イギリスでは心構えをしておかないとと思っていたのだが、演奏やMCに対して誠実に反応してもらえた。もちろん環境によっては同じ反応とは限らないが、やはりどんな場所でも演奏する側も誠実さを届けることの大切さを感じた。以前受けたパフォーマンストレーニングも役に立ったと思う。姿勢や出で立ちで印象が変わるだけでなく、自信や立ち振る舞いにも変化が出てくること。日本では、シャイなシンガーソングライター=男性が応援したくなる、というようなイメージもあるが、欧米では人前に出てシャイはアウト。もとから決して堂々としている方ではないので、自分で心がけていても、まだまだ課題は多い。苦手なことへの挑戦は、最高の体験だ。

Getting the nerves is always a challenge, but there’s nothing more rewarding than having the opportunity to grow through your experience. Most importantly, having a sincere attitude towards music and performance is what adds original colors to these live shows. I was truly grateful for the sincere audience, for their warm support on my debut show.

Learning to Drive

ロンドン大学院生活、では実際にどんなことを勉強しているのか、自分のための復習がてら書いていきたいと思う。

翻訳科といっても、言語別の翻訳の課題があるのは医療翻訳の授業ぐらいで、他はどの言語であれ共通の翻訳・通訳理論と、翻訳メモリというコンピューター技術の使い方を学ぶ授業。

(翻訳メモリ(TM)とは、自分または他人が過去に行った翻訳をTMと呼ばれるデータベースに登録しておきリサイクルするツールである。TM には原文と訳文のペアが大量に蓄積されており、翻訳者はWordもしくはエディタなどで翻訳中に翻訳済みの文をTM に登録する操作と、TMを参照してリサイクルできる訳文を探す操作を交互に繰り返す。)

日本翻訳連盟ウェブサイトより引用

全自動の翻訳ではないが、自分が訳したものを記録してくれて、同じものが出てきたら指摘してくれるという翻訳のお助けツール。他にも選択授業でボイスオーバーや字幕などを付けるツールの使い方、ウェブサイトのローカライゼーションの授業など、実用的なことが学べる。

ここまでこのコースで学んだ、翻訳の勉強ってこんなことなんだ?ということ、またそこから気づいたことを書いてみたいと思う。

翻訳理論はイギリスらしく、ここまでやるかというぐらい深く掘り下げて長々と論じていく。たとえば…

  • 同言語間の訳(子供向けに簡単な言葉にするなど)
  • 翻訳者の意思をどのぐらい反映するか
  • 文化の違いでどうしても訳せない言葉の対処法
  • 文章に隠された権力の差をどう再現するか
  • しまいにはわざと『翻訳された文章』のように見せかけて本当はオリジナルの文章、というジャンルの専門分野もあるぐらいだ。

また通訳は翻訳とは違ってその場で瞬時的に行われるものなので、歴史や理論が異なってくる。世界で同時通訳が初めて公式に行われたのは第一次世界大戦後のドイツでの裁判で、二つの言語を話す人が仲介人になった歴史は古代からあるものの、世界規模で記録されている事例はまだ歴史が浅いという。翻訳や通訳が学問として本格的に研究されるようになったのも、20世紀になってからのことなのだ。

そしてここまでで気づいたことは…

  • 翻訳・通訳は実際に訳す作業が大事だと思っていたが、その前に大きな全体像を見ることが必要
  • バイリンガルの人はみんなできると思われがちだが、それは車を買ったら誰でも運転できるという発想と同じようなものかもしれない。路上に出る前に道路標識やルール、シチュエーションごとの対処法を学ぶことが必要。
  • そして何より、美しい日本語をもっと身につけたいと思った。
  • それは、英語が『内容の意味』重視なのに対して、日本語は同じことでも口調や文法の置き換え方によって捉え方が大きく変わってくるからだ。

予想以上の勉強量に疲弊しそうだが、この学べる機会を大事にしていきたいと思う。

 

New EP “Levels”

本日、Rié名義での2nd EP “Levels” がリリースになった。

Sptfy→https://open.spotify.com/album/5laMcyDNluG6scwuUraBYj
iTunes→https://itunes.apple.com/jp/album/levels-single/id1271777577

My second EP, “Levels” has been released today!

About the tracks in the 2nd EP:

Levels

A song lyric could be prophetic, surely in this track as “I had been waiting a long long time”—two years—to release it. The song was co-written with an Ivor Novello award winner songwriter/producer Cassel the Beatmaker (who has worked with Plan B, The Streets, Akala, etc) in 2015, when I was just visiting London and was finding my way into getting my music career started here. Those few weeks changed my life, which led me to our decision to move to the UK. The song represents those levels of commitment, time and effort, as well as patience.

正夢のように、歌詞が現実になることがある。『とても長い間待っていた』と歌うこの曲のリリースまで、2年もかかったのだ。始まりは、エドシーランやアデルも受賞した名誉あるアワード、アイヴァーノヴェロアワードを受賞したカセル氏との出会い。2015年にロンドンに数週間滞在し、その間に彼とライティングセッションをしてできた曲。この滞在時の経験は、のちにイギリスに移住する決断の決め手となった。この歌の『レベル』は、人生を変えるような大きな決断のレベルを表現している。

The rap part was created spontaneously at the studio by the talented studio assistant/artist Deacon, and the middle8 was co-written by another talented bassist Chris Webb. I was also amazed by the levels of potential and growth of a song through collaboration.

ラップのパートは全く予想していなくて、スタジオアシスタントのディーコンがラップしだしたのをいいね、と言ってその場で即興で録音したもの。そんな予想外のことが起きるのがコラボライティングの面白さ。

The music video was also very special, as I worked with an amazing athlete Sarah Piercy, winner of the London Marathon women’s wheelchair competition, who has gone through significant levels of challenges and obstacles but has proven her strength through incredible achievements.

ミュージックビデオは、車椅子マラソン優勝者のサラ・ピアシー氏に出演していただいた。様々なレベルの壁を乗り越えた、強くたくましい女性として、この曲の意味合いをさらに深く表現している。

Secrets

We live in a world full of secrets and lies, and it seems that those deceiving tendencies have become more prevalent in these recent years through media, politics, and especially the internet. The old science fiction/future fantasy films are not far-off from what we see today, and I started getting into classic films like Metropolis, 1984, Brazil-type of imagery and concept. As I dug deeper into the video archives, I found a propaganda footage during World War2— ironic that we are still repeating the same thing, the media itself embodying and functioning as a demagogue.

世界は秘密と嘘で溢れている。特にここ数年は、その傾向がメディア、政治、特にネットで高まっている。メトロポリス、1984、ブラジルなど昔のSci-Fiや近未来映画が好きなのだが、それらがシャレにならないようなことが今起きている。そんなビデオアーカイブを手繰っていると、第二次世界大戦中のとあるプロパガンダ映像が目に止まった。現代でも同じようなに、大衆の心理や固定概念を操るメディアが多く見られる。それが国際的な陰謀であれ、不倫騒動であれ、人の言動と『秘密』は切っても切れない関係にある。最大の秘密は、誰もが無意識に、不都合な真実は見なかったことにしていること。それをこの歌で暴露したかった。

So whether it’s a political conspiracy or a little affair, human behavior has been coexisting with Secrets throughout history. But the biggest secret is that people often believe what they want to see, not necessarily the truth. I wanted to expose that in this song.

Save You

The song is about finding a soulmate—I know, sounds cheesy, but for me it was everything but what I had imagined or expected; nothing was straightforward. I realized that we are not attracted to each other’s strengths but our weaknesses, and the reason for two people to be together is to simply save each other. That’s why the other has everything you don’t have, and you have what the other had been missing. When you find a soulmate, you feel rescued and saved. But just because you are saved, it doesn’t mean you are safe. It’s only the beginning of the endeavors to face what the future brings—“holding on to each other, we”ll go through it all together” —hence this song is not a love song, but a fight song.

この曲のテーマは、ソウル・メイトとの出会い。珍しくひねくれていなくてストレートなテーマ、と反応されるかもしれないが、これは個人的な経験が元になっている。学んだことは、人が惹かれ合うのは強さではなく弱さだということ。だからこそお互いないものを持っていて、ときに正反対だったりする。つまり惹かれ合うのはお互いを『救う』為なのだ。しかし『救われた』からといって『安全』なのではなく、その出会いはあくまでも二人の未来に待つ沢山の試練の始まりなのだ。『お互い手を取り合って、乗り越えて行く』という歌詞にあるように、これはラブ・ソングではなくファイト・ソング。