Greenman 2018

週末、イギリスはウェールズ地方で開催されたGreenman festivalに行ってきた。

これが私にとって世界で2番目に最高の音楽フェスになった。(一番はもちろんフジロック)

開催15年目で、“ベスト中規模フェス”に選ばれたこともあるというグリーンマンフェスティバル。ウェールズののどかな丘の麓で開催され、毎年家族連れのリピーターも多く、この通り出演アーティストセレクトのセンスも秀逸。

イケイケでフェス浮かれしているかんじが全くないイメージで、行ってみたらまさにその通りで最高だった。

規模はこじんまりしていて、それぞれステージ間の距離はほんの2、3分。メインのステージは5〜6で、コメディや映画を上映するテントなど、音楽以外にも家族で楽しめるコンテンツが満載。サバイバルな意気込みで挑むフジロックと比べたら、ちょっとした野外のお祭りといったかんじ。イギリスだし、トイレと食事が不安だったが、全然衛生的で、食事も驚くことに値段は高いものの普通に美味しいバーガーや巻き寿司(!)など、種類も豊富だった。そして旦那が喜んでいたのが地元のクラフトビールのバー。使い回し式のカップのお陰でプラスチックカップのポイ捨てもなく、ライブ中にはボランティアの若者たちが掃除して周るのでゴミひとつ落ちていない。ここは本当にイギリス?と目を疑うような光景だった。

客層は半数が家族連れで、子供達が妖精のように駆け回り、その親達はまるでイギリス中のオシャレな中年を集めてきたかのような大人たち。それぞれ読書したりスケッチしたりのんびりと過ごし、ステキなコミューンに来たような感覚だった。

ライブの目当てはThe Lemon Twigs。予想以上にエキセントリックで才能溢れるライブ、間違いなくここ最近で観たライブの中でベストアクトだった。気になっていた若手女子バンドGoat Girlは、フェスには少しまだ早いかな?という僭越ながら上から目線コメント、、小さなパブの箱でならもっと良いライブだったかもしれない。曲と曲との間が、まだ学校の発表会感が抜けない慣れない雰囲気。それもそれで素朴で良いのかもしれないが、もう少し観客への思いやりというか、見せ方を工夫した方が。。とつい思ってしまった。その分、前からライブが観たかったBoningenは、セトリ、曲間、ライブの流れなど、ダイナミックさがすごく考えられていて、まさにフェスのためにあるようなバンドだなと感服。Anna Calviは女性妖艶ロッカーの貫禄が溢れ、MCのシャイな一言のとギャップが可愛らしかった。そして今回新発見したアーティストは、Jack Tyson Charles とAmy Trueというソウル系シンガーたち。どちらのアーティストもこのChai Wallahsというステージで演奏していたのだが、ここが一番お気に入りテントステージになった。のんびりとソウル系のライブを観れる上に、いつでも美味しいチャイティーが飲める。

個人的に感じたこのフェスの感想は、「音楽中心」というよりも「ライフスタイル中心」なフェスだということ。コアな音楽ファンがストイックにステージ元でかじりつくように観ているというよりは、みんな家族や友達と過ごす時間を大事にして来ていて、その後ろで音楽が流れている。決して音楽が無視されているわけではなく、自然なかたちで音楽と融合できる、贅沢な時間。そんな肩の力が抜けたフェスだからこそ、音楽好きの人たちの暮らしの延長線上にある、愛される場所になっているのかもしれない。

 

 

The Great Escape

English follows)

毎年イギリス南部海沿いの町ブライトンにて、町中のライブハウスが会場となり若手アーティストの登竜門的なフェスが行われている。その名もThe Great Escape。アメリカで言えばSXSW、シンガポールではカンファレンスが中心のMusic Matters。日本だとライブ中心型の大阪のミナミホイールが同じように毎年若手バンドを送り出している。

社会科見学として、またブライトンに拠点があるディストリビューターのオフィスパーティーに顔を出しに、今回このフェスに初参加してみた。

正直言ってネットワーキングパーティーみたいなものはもうこりごりで、着いた瞬間帰りたくなると思っていたのだが、いいかんじにユルいこの海岸沿いの町のおかげか、思っていたよりゆったりした雰囲気のパーティーで、表面的なショービジネスといった感覚ではなかった。ガレージをステージに見立ててレーベル所属アーティストのライブが繰り広げられる前で、ほとんどの人たちが昼から飲んで吸ってうつろな目をしているか、ライブの音量を超える大声で会話をしていた。それまでメールでやり取りしていた担当ディストリビューターとも会ったのだが、大学卒業したてという感じだ。イギリスのインディーズミュージック業界の特徴なのかもしれないが、イベンター、プロモーターなど全体的に若く、日本のように上司のもとで動いているというよりは、彼らが率先してやっているようだ。関わる人たちも、地に足がついていて音楽に寄り添っている感じ。仕事ぶりは日本よりのんびりしているけど。

A lovely weekend out in Brighton to check out the Great Escape.

To be honest, it was much more laid back than I thought. Having been to numerous music networking events and having had the experience of encountering different kinds of people including some dodgy ones,  I thought it would be a bunch of superficial showbizz people hanging around; it was rather a collection of people who looked like they haven’t washed their hair for a week, stoned and drunk from 10am. No offense, all in a good-vibe way.

A big difference I felt in comparison to what I had seen in the Japanese music market was that the majority of the younger team were quite independently driven, while back home, they were pretty much working under their bosses. It was great to get reassurance that the indie music scene here is down to earth and the music remains pure to the artistry.

I had a few artists I wanted to check out, but after walking 30 minutes to the venues and queuing outside in the cold, the temptation of the jacuzzi at the boutique hotel that I had booked won over. Instead, I selected some favourite artists from the festival lineup;

ライブはいくつか目星をつけていたのだが、一人目のお目当アーティスト、キュートなラッパーLittle Simzの会場まで寒い中かなり歩いたため疲れてしまい、一軒目にてリタイアというオバサンぶり。。とはいえ若手アーティストをたくさん事前にチェックしていたので、気になったアーティストを紹介。

レトロでゆるかわ。

ライブが観たい!

今一番好きな女性アーティスト。

最高。

ちょっと裏返りそうな声があどけなくて可愛い。

ネットワーキング・パーティー

二つの苦手な言葉、『業界』『コネクション』。こう書いてみるといやらしいが、ネットワーキング・パーティーなるものにも行ってみることにした。
まずは、先日訪れた音楽出版社が主催していた、800人が集まったタイルヤードでのパーティー。業界パーティーというが、ゲストリストはないのでかなりオープンな様子。
この日旦那さんは仕事の食事会があったので、なんと一人で乗り込むことになってしまった。
沢山の人がいすぎる上に知っている人は主催者のみというかなりのアウェイ戦。
そんな状況でとっさに思いついた解決策は、いいかんじに酔っぱらうこと!
知らないうちに色々な人に話しかけたり、飲み物をおごってもらっていたり(バーで注がれるのは確認してから)しているうちに、安物ワインを4杯も飲んでいた。
幸いその時点で、食事会が終わった旦那と合流し、ギリギリお酒に呑まれることなく帰路についたのだが、
この日の記憶はあまりないのでネットワーキングという目標は達成せずに終わった。。
唯一の教訓は、一人でパーティーに乗り込むのはやめたほうがいい、ということ!
二度目に参加したネットワーキングパーティーは、イギリスの音楽作家コミュニティが主催するもので、こちらはネットで調べて行ったので主催者どころか一人も知り合いがいなかった。
が、今回はネットワーキングのプロの旦那さんが一緒に来てくれたので、彼の巧みなソーシャルスキルのおかげで次々と新たな人たちと話すことができた。
音楽関係ではないにしても、こういったネットワーキングパーティーには慣れている旦那さん。アーティストとして自分から話しかけるよりも、あたかもマネージャーのように振る舞う旦那さんから、『日本から来たアーティストを紹介させてくれる?』とアプローチすると、いっきに興味を持たれたことに驚いた。
その日出会った人たちのキャラクターやストーリーも面白い。
今でもパンクバンドで活動しているという長髪の白髪のかっこいい初老女性。日本のマアヤ・サカモトの熱狂的なファンだというフランス人のおじさん。昔ボブマーリーのレーベルの人に自分のデモを褒めてもらえたという栄光を語る、くたびれた麻のスーツを着た白人のおじさん。ゲストからゲストへ忙しく動き回る主催者の女性は、90年代のブリットポップや最近ではJ-POPにも楽曲提供しているという。マイケルジャクソンのスリラー・ミュージカルで日本にも公演に行ったという黒人のお兄ちゃんや、兄弟3人でバンドをやっているという爽やかな青年たちにも出会った。
一人一人個性と物語があり、過去の栄光を振り返る者、これからの可能性に期待を膨らませる者など、それぞれのステージに立っていた。

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