30代でわかってきた3つのこと

誕生日。20代から30代になる時はなんだかソワソワしていたが、30代はとにかく楽しくてしょうがない。
20代の変なプライドや焦りもなくなり、自分と落ち着いて向き合えるようになったせいか、ゆとりが出てきた。(ゆとり世代ではない)。
ゆとりが出ると、まわりをもっと俯瞰して見れるようになる。
そうやってわかってきたことが3つある。
ひとつめは、人生に勝ち負けや順位はないからこそ、とにかく楽しんだ者勝ちということ。
2つ目は、他人にどう思われているか、人の目を気にしないことの潔さ。
なぜかというと人はみんな自分のことに精一杯で、実は他人のことは何も見えていないからだ。
他人のことが見えていないからこそ、陰口や批判を口にする。
どんな事情があって、どんな心境で、真実はどんな状況にいるのか。それが見えていたら悪口なんて言えない。
そこまで見透かせるのは、本当にごくわずかな親しい友人やパートナーだけだ。
それ以外はみんな自分のことで精一杯で、他人のことなんて少しも見えていない。それは理にかなっているし、決して悪いことではない。
だから『人の目』なんて本当は存在しない。『人の盲目』が虚像を映しているだけだ。

3つめは、このブログでもよく書いてきたことだが、愛を込めることの大切さ。歌はもちろんのこと、料理でも、何をするにしても、人との接し方でも、『愛』ということばを思い浮かべるだけで魔法がかかる。

マザーテレサやガンジーのようにはとうていなれないが、ひとりひとりの、日々の小さな愛の心がけが、大きなものになっていくと信じている。
このまま30代も切磋琢磨しながら、楽しく駆け抜けていきたい。

2016年を振り返って

2016年もあと1日。

今年は個人的にも、世界的にも、大きな分岐点となる年だったように思う。

 

個人的には、今年はイギリス移住という大きな変化があった。

イギリスに来れて本当に良かった。私が長年抱えていた課題は、自分の音楽の可能性に挑戦するということだった。独立して活動を初めて以来、暗中模索状態だったが、暗い中手を伸ばしてみたらすぐに壁があった。それは心地良い温室のような壁でもあったが、それ以上広げる必要があると感じた。決して日本の音楽業界や環境を否定しているわけではない。そして何度も戻って来たい場所でもある。ただ外を見てみたかった。

移住してからは、様々なかたちでイギリスの音楽業界の社会勉強ができて、今までしたことのなかったトレーニング、オーディション、コラボなど、貴重な体験ができた。この半年間で、スイス、フランス、マルタ、ドイツ、ロシア、オーストリアと、多くのヨーロッパの国々を巡ることができた。

すぐに進むと思っていたイギリスでの音源リリースは、思ったよりも時間がかかってしまったが、これもまた新たな環境への期待値を下げるという過程が必要なのだろう。

12月の日本&中国ツアーは、そんな私のやさぐれた心を癒してくれた。何年も変わらず温かく迎えてくれるお客さん。神対応でサポートしてくれるスタッフ、ミュージシャン、まわりの方々。電車がスムーズに動いていてコンビニでおでんが食べられるという日本そのものの暮らしにも、全てに小さな感激が溢れた。こんな最高な人たちに、イギリスで日本人のシンガーソングライターとしてパイオニアになれるように成功して、良い報告をしたい、それしかない。

世界的には、やはりイギリスとアメリカの政治的な分岐点が大きかった。

国民投票の声は、とにかく大きな変化を求めていたのだろう。その変化の矛先が、明るい方向に向いていることを願うが、もしかしたら、この先また歴史を繰り返すようなことがあるかもしれない。そんな中で、一人一人が、愛を忘れないこと。(なんだか最近愛のことばかり書いている気がするが)身近にできることで、大きな影響力があることだ。

この文章を読んで下さっているあなたへ、沢山の愛と幸運を贈ります!

どうぞ良いお年をお迎えください。




 

 

 

 

東洋と西洋の『愛』の違いとは?

愛がテーマの記事を書いてきたところで、イギリスでの生活(とアメリカでも暮らしたことのある経験)と比較するブログとして、ここで東洋と西洋の『愛』の印象の違いについて分析していきたい。

あくまでも個人的な印象なので、まったく根拠はないしかなり偏見かもしれないが、一言で言うと、イギリスやヨーロッパ、アメリカの愛の方が『利己的』なイメージだ。世界の中心が自分というゆるぎない根性を持っていて、それを中心にした愛というかたちがある。

それに比べてアジアでは、自分が大きなものの一部で、全体のバランスを保つことや自然への敬畏が大切にされている。神道などはまさにそんな信念のあらわれだ。そして愛は必ずしも自分の利益の為ではない。

無欲の愛はもちろん西洋でも大切にされているが、その印象は少し違う。あくまでも自分の人間性のプライドとして、無欲という一面を持っているのだ。自分が何か大きな物(自然、宇宙など)の一部というよりは、自分がそれらをコントロールしていくという発想から来るのだと思う。歴史的な例で言うと、植民地支配だ。アジアの国々はイギリスを始め西洋の国々に植民地支配されてきたが、アジアの国が西洋の国を植民地支配した歴史はない。シンガポールに住んでいた時期にアジアの国々を旅してみて、この植民地支配というものについて沢山考えさせられた。それが必ずしも悪い訳ではなく、むしろイギリスやフランスの植民地だった場所は、文化や生活水準がいっきに発達し、今でもその名残が街並に見られ、それを誇りに観光地として今でも経済効果を生み出している。

ただ、残念ながら独自の文化さえも経済効果の為に利用されてしまっている。素晴らしい文化と歴史があった地域の名産品は、観光客へのお土産として安物が大量生産されていたりする。地元の人もそれに何の反感もなく従っている。それはやはり、アジア人特有の、『全体のバランスの中での愛』というものの弱さなのかもしれない。それに対して支配した側は、経済効果や発展があったんだからその国の為になったんじゃない?という独自の価値観でしか見ていない。

アジア人は欧米人に比べて男女の愛をあまりあからさまに表さないのも、ここから来ていると思う。わたしたち(自分と恋人)が主役というよりも、(社会、環境、など)全体のバランスの中でのわたしたち。表現しないからといって愛がないわけではない、むしろ利己的な西洋の愛よりも深い部分があるかもしれない。あえて明確に語らない愛という美学もある。

それに比べて西洋の男女の愛情表現は、わたしたちが主役、他はみんな脇役、わたしたちの引き立て役、という発想。

文化の違いは人間性の違いとはまた違う。つまりその文化で育ったからといって必ずしもみんな人間性が同じというわけではないのだ。

年齢、国籍、育った環境も全てが違う旦那と、共感できることが沢山あることからも、そう思う。

『違い』は『壁』ではないのだ。

ビートルズがAll You Need is Loveに行き着いたように

4月にイギリスに引っ越して以来初めての帰国、日本と中国でのツアーが無事終了した。

企画からブッキングまで全てやるようにやってしばらく経つので、その過程には慣れてきたが(中国は現地のイベンターさんが呼んでくれた)、中国の就労ビザの申請に手間取ったり、送った物販の数が足りなかったりと、まだまだ完璧にこなせない部分もあった。しかし一番大切なことはライブの演奏を始めとして、全ての過程に愛があることだ。

言葉も環境も違う中国でのライブをして気付いたことは、愛を持てば言葉を超えて伝わるということ。前の記事で、愛を込められている料理とその過程について書いたが、音楽も全く同じだ。ほぼ全員が、私の音楽をアニメを通して知ってくれたという中国のお客さんに話したのはこのようなことだった。

「日本といえばアニメやアイドルという印象が多いと思う。テーマは宇宙だったり超人的なパワーだったり、想像力を際限なく広げられる場としてアニメは素晴らしい文化。音楽でも、アイドルなど理想を演出したものが多いかもしれない。私は人間味のある、親近感の持てる存在として、お客さんと直接話したい、コミュニケーションを取りたい。そこで常に心がけているものは、愛です。」

ビートルズがAll You Need is Loveに行き着いたように、キリストの究極のメッセージが自分の命をも犠牲にする愛だったように、全ての答えは愛なのかもしれない。

スタッフによって綺麗に環境を作ってもらった中で音楽活動をスタートさせた、12年前。

今、ひとつひとつの過程を自分で行っていくことは何の苦労にもならないと言ったら嘘になるが、そこにこそ大きな意味がある。それは、その過程の中で関わる人たちとの間に、『愛』を感じられるという大きな幸せがあるからだ。

CDのプレス会社の社内でアルバムを聴き込んで下さり、その愛が製造過程に込められていること。

ファンの方がプレゼントしてくれた手作りアクセサリーが可愛すぎて、それをツアーグッズとして制作依頼していること。

その物販をライブ会場に送るとき、宅急便の配達の方が、箱に書いてあるRie fuという名前を見て、アルバムを持っていると話してくれたこと。

私の至らない部分も広い心で受け入れ、一から一緒にライブを作っていってくれる素晴らしいミュージシャンやスタッフの方々。

出演オファーを下さるライブ会場ブッキングの方々。中国のイベンターさんはわざわざ知り合いの方を通して連絡を下さり、昨年に引き続き今年も呼んでくれた。ライブ前の連絡も本当にこまめで、現地でも食事など素晴らしいおもてなしをしてくれた。

そしてライブに足を運び、音楽を通して同じ時間を一緒に過ごしてくださるお客さま。

音楽活動=愛でしかない。それは世界の、宇宙のどこに行っても同じだ。

中国に呼んでくれたイベンターXLiveスタッフと渡航メンバー