イギリスではこんな場所に住んでいます

せわしないロンドン。ミックスカルチャー、エリアによっては移民のほうが多い場所もある。
より良い暮らしを求めてイギリスにやってくる移民たちにとって、ロンドンは可能性溢れる夢のような場所に違いない。
それが今やイギリスのEU離脱で問題視され、そのユニークなミックスカルチャー文化も危ぶまれている。
所変わってロンドンのウォータールー駅から電車で45分、サリー州にある閑静な田舎町。石畳の町のメインストリートには、白い壁に木の梁という昔ながらの建物が並び、店舗はリサイクルショップがほとんどだ。
町の中心にはロンドンのテムズ川まで続く川が流れ、鴨や白鳥が優雅に水浴びをし、散歩される犬たちも暑い日には川に飛び込む。
その横には広大な草原が広がり、近隣の国立公園ではより深い森を散策することができる。

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ロンドンの美大に留学していたのが10年前、二度目のイギリス生活はこんな場所で始まった。

旦那さんの仕事場が近いという理由で選んだ場所でもあり、また引っ越し前にグーグルマップのストリートビューで見て一番良い印象だったというのもある。
ある説によるとイギリス内で住みやすい町トップ5に入っているらしい。
それもそのはず、豊かな自然もありつつも巨大なスーパーも徒歩県内にあり、何よりも見渡す限り白人だらけ。黒人でさえ見かけない中で、アジア人を見かけようものなら密かにアイコンタクトを取ってしまうぐらい(とはいえアジア人がいても中国やベトナム、タイ系がほとんど)。階級社会にこだわるイギリス人の中でも中流階級がほとんどで、高級車がスーパーの駐車場を埋めつくす。
そんな中で日本人として暮らすことはまた貴重な体験であり、豊かな自然に囲まれて穏やかな気分になると同時にある種の疎外感のような違和感さえ感じる。
イギリスのEU離脱の投票結果のロンドンと郊外(スコットランド以外)との割合差が話題になったことで、この違和感の実態がなんだったのか腑に落ちた。日本と同じ島国のイギリスでは、基本的に文化としては内向的で保守的なのだ。田舎の道を車で走っていると、コンクリートの道路を土に変えただけで18,19世紀の時代劇の中にいるような気分になってくる。その時代と外見は全く同じパブに集まり、フィッシュ&チップス、サンデーローストなどの(個人的に言わせていただくと)特に美味しい訳でもない伝統料理を毎週食べ、生ぬるいビールを飲み、ガーデニングに勤しむ中流階級の白人たち。刺激的で斬新なカルチャーが街中で見られるのは、ロンドンという独特の場所だからこそだったのだ。

それでもこの環境を楽しみ、なかなかないシチュエーションだからこそ、ユニークな体験として自分のストーリーの一部にしていけたらと思っている。

まずは、家の裏庭の川で毎日見かける、白鳥の親子の歌から作ってみる。

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